もう随分と前から買おう買おうと思いながらも、ずっと購入を先延ばしにしてきたものがある。
それが「折り畳み傘」だ。
社会人なら常に鞄に入れて持ち歩いている人も多いと思うし、僕自身も「こんな時に折り畳み傘があれば…」なんてシチュエーションもこれまで幾度となく経験してきた。
そして、急な雨に降られて家に帰る度に
「いい加減折り畳み傘くらい買わないと…」
と思うのだが、家に帰ってひとたびシャワーを浴びてしまえばそんな思いは一緒に洗い流されてしまい、「また今度、いつか時間のある時に気に入った物を探そう」と都合の良い理由で購入を先送りし、その結果、また急な雨に降られてずぶ濡れで家に帰る羽目になる、というのを今までずっと繰り返してきたのだ。
ずぶ濡れで家に帰るなんて、自転車通学で傘が使えず、かといってカッパを着るのは面倒だと自転車を激コギして帰っていた高校時代までだと思っていたが、まさかアラサーになってもずぶ濡れで家に帰っているとは。。。
昔はアラサーなんて立派な “大人” 、というか立派な “おじさん” だと思っていたのに、本当に自分でも呆れてしまう。笑
そう思う一方で、家の玄関にビニール傘が数本ストックしてあるのを見ると「天気が怪しい日は今度からちゃんとビニール傘を持って行けばいいや」と自分に言い聞かせ、色々な折り畳み傘を調べてその中からレビューや商品紹介のページをいくつも読んで自分の気に入った傘を選ぶ、と言う時間のかかる作業を先送りしてしまっていた自分がいたのだ。
そんな僕がどうして折り畳み傘を購入したのか、そのキッカケから話していこう。
折り畳み傘を買うキッカケ
傘を買うきっかけとなったのは先日の東京出張。
2週間の出張が終わり、後輩君と2人で会社から駅まで向かおうと外に出ると、急に雨がパラつき始めた。
そんなに駅まで距離もなかったし、2人ともスーツケースを持っていたのでタクシーを手配する事にし、ここは先輩が持つ所かなとアプリでタクシーを手配した。
ここまでは良かったのだ。
全ての原因は、僕が配車アプリの地図上で乗車場所として指定したピンの場所を、僕達がいた建物の出口からズレた所に設定してしまい、建物からタクシーまで少し距離ができてしまった事にある。
先輩だからと格好つけてタクシーを呼んでおいて、指定する乗車場所を間違えると言う時点で既にダサいのだが、まぁ、やってしまった事は仕方ない。
正直に謝る事も社会人として、いや、人として当然の振る舞いだろう。
しばらく雨も止みそうにないし、アプリで配車をしたため運転手の電話番号も分からず、連絡も取れない。
このまま今の場所で待っていても余計にお金がかかるだけだ。そう思って、後輩君には申し訳ないが「タクシー代は全部出すからこのまま乗車場所まで一気にダッシュしよう!」そう伝えようと意を決して振り返った瞬間、僕の目に飛び込んできたのは
「あ、先輩、傘ないなら一緒に入ります?」
そう言いながら、1mmの焦りもなく、慣れた手つきで折り畳み傘のカバーを外している後輩君の姿だったのだ。
「あ、あぁ、大丈夫、大丈夫。すぐそこやし! 全然、ダッシュするわ!」
引き攣った作り笑いを浮かべながらそう答えた僕は、おもむろに上着で頭を覆い、先程よりも幾分か遠くに見えるタクシーのテールランプ目掛けて雨の中を走り出した。
….
… えぇ、結果はもうお分かりだろう。
タクシーの後部座席には、傘代わりにしたビショビショのダウンを、どうにか座席を濡らさないように脚の上でホールドしている僕と、一糸の乱れもなく、車内でスーツケースとダウンを抑えて両手が塞がっている僕の代わりに、駅で食べる予定のランチをスマホ片手にリサーチしてくれている後輩君と言う、なんとも情けない図が誕生してしまったのだ。
「…帰ったら絶対に折り畳み傘を買おう」
この時僕がそう固く決意したのは言うまでもない。
これが、今回僕が折り畳み傘を買おうとしたきっかけ。
ついつい思いが溢れて話が長くなってしまったが、ここからは、僕が実際にこの折り畳み傘を使ってみた感想や、良いと思った点などをご紹介していこうと思うので、折り畳み傘の購入を検討している人は最後まで読んでいってもらえれば嬉しい。
軽さは正義
さて、いざ折り畳み傘を買おうとして通販サイトを探し出すと、案の定、無数の折り畳み傘が出てくる。
そこで、「コレだけは外せない」という条件を自分なりに絞って探したのだが、中でも僕が最も重視したのは、「軽量である」と言う事だ。
僕は仕事でもプライベートでも荷物は極力少なくしたい派。
今まで持ち歩いていなかった折り畳み傘を持ち歩くと言う事は、荷物が増えてしまうという事だが、それならせめて軽い物の方が良い。
かと言って、あまりにコンパクトなサイズだとカバンや足元を防ぎきれないから、軽量で、且つサイズも普通のビニール傘と同じくらいの大きさのものを探した結果、この小宮商店の折り畳み傘に辿り着いた。
実際に重さを測ってみると、重量は「232g」となっていて、僕が使っているiPhoneが「229g」だから、それと大体同じくらいの重さ。商品ページで重さを見ただけだと中々イメージしずらかったが、「いつも使っているカバンにiPhoneを1個追加するくらい」だと考えると、まあそんなに重たくはならないかな、と言った感じ。
荷物を増やしたくない理由の一つに、トートやリュックを長時間背負っていると肩が痛くなるから、というのがあったのだが、これなら鞄に入れっぱなしにしていても負担は少なそうで有り難い。
実際に持ってみた感じも、昔使っていた実家の折り畳み傘と比べて、サイズは大きいのにかなり軽く感じた。
風に強いカーボン骨
もう一つ、この傘の良い所は、骨組みにカーボンが使用されていて軽量なのに強度が高いと言う点。
一般的に、コストを抑えた傘の骨組みにはアルミなどの軽量の金属が使われるが、そうするとどうしても強度が不足し、風がある日などにさしていると ”逆パカ” になってしまった経験は誰しもあるのではないだろうか。
かと言って、アルミよりも強度の高いスチールを使えば、今度は重量が増えてしまい、携帯面でデメリットになってしまう。
その悩みを、両方の良い所取りで解決したのがカーボン骨という訳だ。
もちろん、カーボンにもデメリットが無い訳ではなく、他の材料に比べて価格が高くなりがち。とはいえ、何万円も変わる訳でもなく、数千円で丈夫で軽い傘が手に入るならその方が個人的には良い。
それに、カーボンは金属と比較して耐腐食性にも優れるため比較的長寿命。”良いものを長く”という僕の価値観とも合いそうなので、躊躇わずカーボン製のものを選んだ。
意外と便利な長傘形態と上はじきのカバーが優しい
実際に使ってみて「お、意外と良いなコレ」と思ったのが、長傘みたいに持ち歩けるこの形態。
傘を閉じて持ち手を1段階収めると写真のような感じで持ち歩くことができ、荷物を持っていて歩きながら傘を畳んでる余裕がない時とか、ちょっとコンビニに寄りたい時とかに、わざわざ畳まなくて良いから便利。
露先が手元の溝に収まるから傘の紐を留めなくても広がらないし、使いたい時は持ち手を伸ばしてすぐに傘を開く事ができるから手間が減って良い。
さらに、「気が利いてるな」と思ったのが、傘を開く時に持つ、上はじきのツメの所にカバーがしてある事。
もしかしたら、僕が昔の折りたたみ傘しか使った事がないだけで、最近では割と普通の装備なのかもしれないけれど、これが地味に嬉しい。
金属が剥き出しの状態だと押す時に単純に痛いし、開閉の時に指を引っ掛けて怪我をした経験があるので、安全に開いたり閉じたり出来るのは有り難い。
まとめ
購入するまでが長かった折り畳み傘だが、軽量で負担が少ないという事もあり、購入してからはずっとカバンに入れて持ち歩いている。
特に不満な点はないのだけれど、強いて言うなら、傘なんて大ければ大きいほど良いだろうと思って選んだ70cnサイズは、さすがに大き過ぎた気もしているので、もしこの傘が壊れたりしてしまったら次は65cmにしたいな、と思っているぐらいだ。
軽量で強度も高い上に腐食にも強く、これから長く使っていけそうな1本。
とにかく安い折り畳み傘が欲しいと言う方には向かないが、多少値段が張っても、良い折り畳み傘が欲しいと言う方は検討してみても良いのではないだろうか。
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