毎年、冬になると毎日と言っていいほど着用している物がある。
それがJoshua Ellisのマフラーだ。
このマフラーに出会ったのは5年ほど前。当時社会人1年目の僕は、その頃から服や靴など普段身に付けるものも「安いものを沢山」から「良い物を長く」へと意識が変わり始めた頃だった事もあり、購入してから長く相棒として使っていけそうなマフラーを探していた時だった。
それまでは特に何のこだわりもなく購入した2.3本のマフラーを使っていたのだが、”長く使えそうなマフラー”を念頭に置いて調べ始めると、素材の違いから、長さ、厚さ、柄、ブランドまで、マフラー1つでも選択肢がかなり広く、ネットの情報だけで中々コレと言ったもの1つに絞りきるのは難しい。
そんな時に、たまたま東京でJoshua Ellisのポップアップストアが期間限定でオープンしているのを見つけたのが、このマフラーと出会ったキッカケだ。
当時、僕は東京に住んでいたし、Joshua Ellisは色々と調べていた中でも気になるブランドの1つだったから、「これは行くしか!」と、ポップアップの情報を見つけた週の休日にすぐにショップまで足を運んだ事を今でも覚えている。
特に欲しい柄や色なんかも決まっていなかったし、「まずはどんなものがあるか偵察しよう」くらいの心づもりで行ったのだが、店頭に並んだ色とりどりのマフラーを見たり試着したりしている内に、今まで使ってきた物とは明らかに違う滑らかな肌触りと、上品で飾り気のないシンプルなデザインがすごく気に入り、その日に即決して購入したのが今も愛用しているマフラー。
それからは毎年冬になると使わない日はないと言って良いほど愛用していて、ここ5年はこのマフラー1本だけで過ごしているほどのお気に入り。
今回はそんな愛用のJoshua Ellisのマフラーを紹介していきたい。
英国最古級のテキスタイルファクトリー
まずはJoshua Ellisというブランドについてちょこっとだけ。
Joshua Ellisは1767年にイギリスのヨークシャーで創業されたテキスタイルファクトリーで、250年以上にわたる繊維製造の歴史をもつ英国最古級の会社だ。
コートやジャケットに使用する生地の生産をメインとしているため、日本での知名度はそれほど高くないが、百貨店やデパートなどでは取り扱っていたりもする、紡毛生地生産の第一線で活躍し続けているブランド。
特にカシミヤ生地は国内外を問わず評価が高く、世界中の名だたる名門ブランドやメゾンに生地を提供し、その高品質のカシミヤと創業時から受け継がれてきた職人技術によってマフラーやストールの生産が行われているそうだ。
極上の触り心地と保温力
このマフラーが気に入っている理由は大きく2つあって、1つは”チクチク”しない滑らかな肌触り。
マフラーを初めて使った記憶があるのは小学生くらいの頃だが、時折首元に刺さるような、あのチクチクした感触が昔からすごく苦手。
だから、マフラーを買うならチクチクしないと言うのは僕の中で絶対に譲れない条件だ。
これまで使ってきたマフラーが特別チクチクすると言う訳でもないと思うのだが、空気の乾燥度や肌の状態によるのか、日によってはあまり快適でない事もしばしば。
その点、Joshua Ellisのマフラーを使い始めてからは、そんな悩みはキレイに吹き飛んでいった。
生地には最高品質のカシミヤが100%使用されているそうで、「チクチクするか、そうじゃないか」程度の貧相な感覚しか持ち合わせていない僕でも、今まで使ってきたマフラーよりも明らかに肌触りが滑らかなのが分かる。
とはいえ正直、初めてこのマフラーを手に取った時は、生地が思ったよりも薄く、真冬でも使えるのだろうかと、多少防寒面で心配な面もあったのだが、さすがは繊維の中でもトップクラスの保温能力を持つカシミヤなだけあって、真冬でもしっかり暖かい。
むしろ、生地が柔らかくてゴワゴワしないから、首元を隙間なく包み込んでくれるため、以前使っていたもっとボリュームのあるマフラーよりも暖かく感じるほど。
僕は気分によって時折マフラーの結び方を変えたりもするけれど、このくらいのゴツ過ぎないボリューム感なら色々な結び方のアレンジができるのも魅力だ。
クラシカルで上品なデザイン
もう1つ、僕がこのマフラーで気に入っているのは、クラシカルで上品なデザイン。
英国と言えばタータンチェックやグレンチェックなどのチェック柄が発祥の地として有名だし、マフラーにおいてもチェックは定番の柄。勿論、英国で創業したJoshua Ellisのラインナップにも、色やパターンの組み合わせが異なるチェック柄のマフラーが沢山並んでいる。
だから、英国らしいチェック柄にするか、シンプルな無地にするかでかなり迷ったのだが、今は無地を選んでおいて正解だったなと思っている。
何本かのマフラーを使い回すのであればチェック柄もすごく良いのだが、僕が探していたのは、1本で色んなシーンに対応できるもの。
その点、無地なら”無難”と言ってしまえば確かにその通りだが、逆に言えば変にインパクトがない分、通勤時のスーツスタイルには勿論、プライベートでも幅広いコーディネートに対応できる。それに、僕は割と飽き性だから、柄モノは使っている内に飽きて次第に手に取る回数が減っていくのは目に見えていたので、長く使うなら飽きのこない無地の方が良いと思ったのだ。
無難だとか飽きがこないだとか、あまり魅力的に映らない言葉を使ってしまったが、僕は無地には無地の魅力があると思っている。
あくまで主観にはなるが、余計な差し色が一切入っていない無地だからこそ、生地の艶や滑らかさ、上質な質感がダイレクトに伝わってくるような気がして、より上品で大人っぽく見える気がする。
僕が使っているのは無地でグレーのものだが、僕がグレーを選んだのは、店頭に数あるマフラーの中でも、ライトに照らされたグレーのマフラーが一際上品で洗練されたモノに写ったからだ。
5年使った今でも、久しぶりにクローゼットからこのマフラーを取り出すと、良いマフラーを買ったなと毎回のように思う。
長持ちする?
マフラーの平均的な耐久性というものがどのくらいなのかは分からないので、一概に長持ちするのかどうか判断するのは難しいのだが、少なくとも僕が今まで使ってきたマフラーと比べれば、耐久性は格段に高いと言える。
以前使っていたはマフラーは、今ほど着用する頻度も高くないにも関わらず、買ってから2.3年で毛玉やほつれが気になり、着用していると首周りに気になる感触がある事も少なくなかった。
しかし、今使っているマフラーは5年もの間、結構な頻度で着用していても毛玉などが気になる事もなく、今でも買った当時のように快適に使えていて、品質の高さは評判通り。
何かのキッカケで派手に汚してしまったり、傷つけてしまわない限りはまだまだ長く使っていけそうな感じだから、気に入った物を長く使っていきたい人にはピッタリのマフラーではないだろうか。
まとめ
僕がこのマフラーに感じる魅力は、高品質の生地を丁寧に仕立てあげて実現した、肌を刺激しない滑らかな触り心地と、洗練された上質な質感。
シンプルだからこそ、フォーマルからカジュアルまで幅広いシーンで使うことができ、冬の装いを一歩格上げしてくれるようなアイテムだ。
軽量で柔らかく、保温力に長けるカシミヤという生地の魅力を最大限に活かしたマフラーは、さすが250年以上も紡績産業の第一線で活躍しているテキスタイルファクトリーならではのもの。
寒い季節の相棒としてずっと愛用していきたい、そんなマフラーだ。
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