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「スーツのシルエットを邪魔しない、とにかく薄い長財布が欲しい」
そう思って購入したのが、この万双のコードバン札入れだ。
それなりに使い続けてきたような気はしていたけれど、気が付けば使い始めてからもう5年。20代最後の歳ともなると、やっぱり時の流れは年々早くなっている気がする。
こうして長年使っている愛用品の記事を書いていると、購入した当初の気持ちを思い出したりなんかもして、「そういえば、この頃はこういう気持ちだったなぁ」なんて、少し懐かしい思い出に浸れるのはブログの良い所だろうか。
それはさておき、この札入れを購入したのは、確か新卒2年目に入ったばかりの頃だったはずだ。
当時「大人の上品さ」みたいなものにすごく憧れがあって、スーツの内ポケットにスマートにしまえる財布が欲しいと思い、小銭入れのついていない長財布を探し始めたのがキッカケだったと思う。
あれから5年間愛用してきた訳だが、シンプルなデザインで飽きが来ず、ビジネスの場でもプライベートでも活躍してくれているから、今思い返してもこの札入れを選んでよかったと思うし、今後、僕の気持ちがどう変化するかは分からないが、これからまだまだ使用していきたいと思っているアイテムのひとつ。
今回はそんな万双の札入れについて、特徴や革の経年変化、5年間使ってきた僕の感想などを含めてご紹介していきたい。
徹底的にスマートさを追求したデザイン
僕がこの財布の何よりも気に入っているのは徹底的にスマートさを追求したシンプルなデザイン。
造りとしては、小銭入れが無い分、かなり薄い仕上がりで、スーツの内ポケットに入れてもポケットが膨らまず、ジャケットのラインを崩すことがないのが良い。
その分、容量は大きくなく、札入れx1・カード入れx10・ポケットx3というミニマムな構成だが、基本的にポイントカードなどは作らず、お札とクレジットカードが数枚収納できればOKという僕にとっては、不便に感じたことは一度もない。
札入れの表側には、商品名にもある通りコードバンが使用されている。
コードバンは数ある革の中でも特に希少価値が高く「革の宝石」なんて表現される事もある、独特な艶や風合いが魅力の高級素材。
そんなコードバンを「アニリン染め」と呼ばれる伝統的な染色方法で仕上げた革は、使っていく内に徐々に内部のオイルが表面に湧き出てくることで、特有の艶や風合いが出てくるのが特徴だ。
革本来の表情と艶やかな光沢を纏った札入れはまさに「大人の持ち物」といった感じ。
内側には上質なヌメ革が使われていて、表側のコードバンとのコントラストがよく映える。
ヌメ革は他の革よりも繊維の目が細かくて頑丈なため、お札やカードを出し入れするにはピッタリの素材。
こういった革財布って、内側にブランドのロゴなどが刻印されている場合が多いのだが、万双の製品にはそういったブランドマークを一切刻んでいないのも特徴。
公式HPには、「あえてブランドマークを製品に刻まなくとも、使っている人の生きた軌跡が革に刻まれていくのです」とあり、自社の革製品に対するこだわりが感じられるのも素敵だ。
長く使える品質の高さ
もう一つの魅力は、長年使い続けられるように、革の選定から製作工程まで、余すことなく職人さんの技が投入された品質の高さ。
何を持って品質の優劣を決めるのかというのは難しい所だけれど、少なくとも買ってすぐにボロが出るようなものではない。むしろ、5年間、特別なケアをする訳でもなく使い続けてきた中で、縫製が解けてしまったりだとか、革が破れてしまったりだとか、そういった不具合一つなく使用できているのは、ある程度長く使うことを前提として購入することが多い革製品に関しては大きな利点と言えるだろう。
財布の場合は特に折り曲がりの部分にストレスがかかり起毛しやすいため、万双では職人さんが事前に屈曲性を確認しながら最適な部位を選んで使用しているそう。
強度を保ちながらもなるべく厚みを出さないよう、素材の革の厚みを調整するなど、文字通り職人さんの技が投入された長年の相棒にピッタリの一品だ。
表のコードバンと、内側のヌメの経年変化
先ほども少し触れたが、コードバンの特徴は、使い初めのマットな表情から、使っていくうちに革内部のオイルが表面に湧き上がり、自然な光沢が出てくる事。
とは言え、決してギラギラした感じではなく、ふと光が当たった時にしっとりとしたツヤが見えるのが上品で大人っぽいのが良い。
一方で、中身がそんなに嵩張らないせいか、革特有の ”クタッと感” はそれほど出ていない印象。どちらかと言えば5年経った今でもハリがあり、僕が持っている他の革製品と比べても、経過している年数の割に革は硬い感じがするから、”クタッと感” が好きな人にとっては、変化するのに時間がかかるのが難点かもしれない。
経年変化という意味では、表側のコードバンより内側のヌメ革の方が分かりやすく、購入直後の写真があるわけではないから比較は出来ないのだけれど、淡いマットな色から徐々にアメ色に変化してきていたり、カードを収納している所にアタリが付いてきたりしていて良い感じだ。
お手入れについては、特に期間を決めてメンテナンスしているわけではなく、気が向いた時に油を足してあげる程度。
エイジング用のクリームなども売られているようだが、僕はそういった類のものは使わず、革小物の手入れは基本的にラナパーのみ。軽くブラッシングした後で、ラナパーをスポンジに少量とって塗り広げるだけの簡単お手入れだけど、それでも十分に艶が出てくる。
少量で効果がある上に、革製品全般をケアできるアイテムだからひとつ持っておくと何かと便利なアイテムだ。
因みに、革の財布にクレジットカードを入れる場合は、裏面の署名欄にセロハンテープを貼っておくのがオススメ。
なぜかと言うと、マジックで署名したままの状態でカードを収納していると、次第にマジックの色が革に移ってしまう事があるからだ。(実際の経験談より)
せっかく気に入った財布を使っているのに、札入れを開いた時にポツポツと色移りしたマジックの黒色が目に入ると、なんだか気分も上がらない。
だから、署名欄に名前を書いた後で上からセロハンテープを貼っておくと、革に色移りしない上に、普段のカードの使用にも問題ないからオススメだ。
まとめ
今回は万双のコードバン札入れを簡単に紹介してきた。
最近はスマホで支払いをする機会も増えたけれど、やっぱり多少の現金は持ち歩くからほとんど毎日持ち歩く愛用品。
徹底的にスマートさを追求したデザインは、ビジネス、プライベート問わず、幅広いシチュエーションで活躍できるし、素材の選定からコバの処理、縫製など、細部まで職人さんの技術を詰め込んだ、まさに一級品。
良いものを長く愛用していきたい方にはピッタリの選択肢と言えるのではないだろうか。