1年ほど前に、今の家に引っ越して来てからずっと「ここはちょっとなぁ…」と気になっていた部分がある。
それがキッチンのキャビネットの ”色” だ。
僕は理想の部屋のイメージというのがなんとなく頭にあって、それはアイアンと木目を組み合わせたインダストリアルな雰囲気のスタイル。
まぁ、一人暮らしの小さな部屋なので、どこまでイメージに近づけられるかは分からないけれど、少なくとも統一感のある部屋にしたいと思って、家具や家電も、出来るだけ黒やブラウンといったカラーの物を意識して選んできたつもり。
そんな中、キッチンだけが鮮やかな赤色だと、一際浮いた存在になってしまっていて、それがずっと気になっていたのだ。
それでも、なかなか壁紙の色を変えるのに手が出せないでいたのは、今の家が賃貸物件だからと言うのが大きな理由。
賃貸だと、せっかく頑張ってDIYをしても原状回復が必要な場合が多いから、今後引っ越しをするとなった時に、掛けたお金や手間が水の泡になってしまう事を思うと、「よし、やるぞ!」と気合を入れて大々的にDIYをしようとは思いにくい、と言うのが正直なところ。
とは言え、この家に来てから約1年。
優先順位の高かった、配線の整理や家電の買い替えもひと段落したので、ようやくキッチンキャビネットの壁紙交換に手を出そうと思ったと言うわけだ。
実際に壁紙を変えた感想から先に言うと、簡単な作業にも関わらず、想像以上に雰囲気が変わったなと言う印象。
今回僕が施工した方法は、キッチンのキャビネットに限らずテーブルだとか家のドアなんかにも使える方法だから、施工方法やDIYに向けて購入したものなどを紹介することで、賃貸の壁紙を変えてみたいと考えている方の参考になれば嬉しい。
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準備したもの
準備したものは以下の通り。
今回のキッチンキャビネットの壁紙はシール式のリメイクシートを使ってDIYをすることに。
それに加えて、下地用のマスキングテープ、掃除用のウタマロクリーナー、壁紙を切ったり貼ったりする時に必要な物が揃ったカベ紙貼りセット、取手を外す時に使うプラスドライバー、といった感じだ。
それぞれの使い道や詳細については、この後の手順の中で説明していこう。
1. まずはドライバーで取手を外す
まず最初は、シートを貼るのに邪魔な取手を外す作業。
この手の取手は裏からプラスネジで固定されているだけなので、ドライバーで簡単に取る事が可能。
リメイクシートを取手の位置に合わせてカットすると言う方法もあるが、正確に取手の形や位置に合わせてカットするのは大変なので、可能であれば取り外しておいた方が作業はラクだろう。
2. クリーナーで表面の汚れをキレイに
取手を取り終わったら、下地用のマスキングテープを貼る前にクリーナで表面を掃除しておく。
汚れがついたままだとテープがしっかりと張り付かない場合があるので全体的に拭き上げる。今回はキャビネットの表面なのでそんなに汚れが溜まったりする場所ではないのだけれど、まぁやっておいて損はないはず。
ウタマロクリーナーを使ったのは、我が家で愛用しているのがたまたまコレだったからと言う理由だけなので、家にある何かしらの洗剤で拭いておけばOKだろう。
3. 下地用にマスキングテープを貼っていく
掃除が終わったら壁紙の下地用にマスキングテープを貼っていく。
リメイクシートを貼る場所を満遍なく覆っていくのだが、どうせ上からリメイクシートを貼るので、少々隙間が空いてしまったりしても大丈夫。
むしろ、ある程度長さのあるマスキングテープを綺麗に真っ直ぐカットする方が難しいので、わざと少し隙間を空けたり、余った部分はカットせず裏面に折り曲げたりした方が施工は簡単だ。
直接リメイクシートをキャビネットに貼らずにマスキングテープを貼るのは、退去の時のことを考えての作戦。
基本的にはマスキングテープの方がリメイクシートよりも粘着力が弱く、それに、このマスキングテープは前の家でもフロアタイルを敷くのに使った事があり、退去の時も跡が残らずキレイに剥がす事ができるのを知っていたので、より信頼性が高いという意味でこのマスキングテープを採用した。
とはいえ、マスキングテープを使用すると、その分、多少は手間もお金もかかるので、賃貸OKのリメイクシートをそのまま貼るのも選択肢のひとつ。
シートを剥がすときに「接着面の糊が残ったり、塗装面が一緒に剥がれてきてしまうのが心配」という方は、マスキングテープを貼っておいた方が安心だろう。
4. マスキングテープの上からリメイクシートを貼って完成
マスキングテープが貼れたら、後は上からリメイクシートを貼って完成。
シートを適当な長さにカットしたら、台紙を剥がしながらシールのように貼っていく。
リメイクシートを貼るときのコツは、最初に台紙を全て剥がすのではなく、”貼りながら徐々に” 剥がしていくこと。
最初に台紙を剥がしてしまうと、壁とシートの端を合わせたりしている時なんかに、いつの間にか、あらぬ所でシール面同士がくっついてしまう可能性がある。
一度シール面同士がくっついて型がついてしまうと元の状態に戻すのは難しく、僕はシートの5分の1くらいをそれで失い、後からリメイクシートを買い足すハメになったので、ここは急がず慎重に貼っていきたいところだ。
シートを貼りながら上から抑えられるヘラのようなものがあると、とても快適に作業ができるのでオススメ。
端を折り曲げる必要がある場合は、しっかり折り目を付けておくのもポイント。
じゃないと、時間とともに浮き上がってしまう事があるので、ヘラや爪先などで折り目をつけるか、しっかりと対策したい場合は、目立ちにくい透明のテープなどを上から貼るのも手だろう。
リメイクシートが貼れたら、最後に取手を取り付けて完成。
DIYする範囲にもよるけれど、キッチンキャビネットくらいであれば半日もかからず作業は終わるのではないだろうか。
まとめ
今回はキッチンキャビネットの壁紙DIYをご紹介してきた。
最終的に今回のDIYで掛かった費用は
で 合計4,000円ほど。(プラスドライバーと壁紙貼りセットは過去に購入済みのため)
プラスドライバーは100円ショップでも売られているし、僕が使っている壁紙貼りセットを合わせても6,000円以内では収まるので、部屋の雰囲気を大きく変えられる割に、手頃な価格で挑戦できるコスパの良いDIYなんじゃないかと思う。
実際にやるまでは、どの壁紙がイメージ通りなのかを探したり、棚の大きさに合わせて切ったり貼ったりするのがちょっと面倒だなと思ってもいたのだけれど、必要なものさえ準備してしまえば、後は大した作業でもないので、もっと早く取りかかれば良かったなと言うのが正直な感想。
こういうDIYって、実際の作業よりも「どの商品を選んで、何を準備すれば良いのか」と言う所に時間や手間がかかってしまい、それを調べるのが面倒で、結局後回しにしたり、手をつけられずにいる、なんて事も多いと思うから、調べるのが面倒な方は、今回ご紹介した方法や商品をそのまま参考にしてみても良いのではないだろうか。
キッチンについては、今後も壁紙にタイル柄やレンガ柄を取り入れてみたり、賃貸でも設置可能な棚を取り付けたりもしてみたいなと思っているので、アップデートし次第、またそれも記事にできたらと思う。